BFNEWS No.367   2011.2

 世界の資源高の動き

 新年早々から諸材料の価格高騰の動きが報じられている。昨年からの原油に関連するナフサ価格の動きは各方面に影響が出始めた。
 樹脂類の値上げにより、ポリエステルやポリエチレンなどが値上がり始め、印刷関連でも副資材の包装材料やポリエチレンの袋などが値上がり始めている。すでにメーカーは3月や4月の値上げを発表したり、一部ではすでに値上げを始めている。
 昨年秋から、国際商品価格の一部がじわじわと変動し始めている。天然ゴムやとうもろこし、小麦・砂糖などが上がっている。天然ゴムなどは自動車タイヤだけと思うが、実はゴム系の糊を使用する圧着はがきなどの価格にも影響が出始めた。

 新興国が存在感を発揮すればするほど、インフレを助長し、消費財や食料・燃料等が大きく影響を受ける。先進国の交易条件を悪化させるなど、新たな懸念材料になっている。食料供給への不安材料が根底にあるため、新興国の旺盛な消費も時とすれば、危険要素になる。産地の天候不順や投機マネーの存在から、穀物類、食肉、砂糖等々が一斉に値上がりし始めており、不景気下の強まるインフレ懸念が新興国を中心に政治問題化して来た。中東やアフリカなど各方面で顕在化し始めている。
 チュニジアやエジプトなどの政治問題も元はといえば、食料価格高騰と高い失業率・インフレが原因の一つで、政治的不満となって政権を危うくするエネルギーにまでなった。
 1月時点での国連食糧農業機構の価格指数はトウモロコシ先物相場は昨年6月の2倍、小麦先物は約9割、大豆先物は約5割高となっている。バイオ燃料の影響で、トウモロコシなど、食料よりも高く売れる燃料などに転用されるため、値上りに拍車がかかっているそうだ。

 日本で主食のコメは生産過剰・需要停滞となり、減反政策に必死というのが実情だが、アジア諸国ではじわじわと上がっている。日本ではまだ円高で、食料類は外国から輸入できるので問題が発生していないが、世界に目を向けると、不景気下のインフレで、世界中で食料の奪い合いになる日がもうそこまで来ている様子である。
 数年前に、中国と古紙の奪い合いで、古紙含有率の偽装問題が起こったことも忘れ去ろうとしているが、日本は資源の多消費国であっても、供給国ではない。わずかにコメぐらいが外国への輸出候補品目であるが、価格は外国製品の数倍ではあるが、見方によっては立派な高級食材としての品質評価がされている。

 大義名分のあるエコやペーパーレス、チラシ類の紙消費の減少、書籍、新聞の販売不振や減ページ、経費節減や省エネから来る節約も、これらの動きと相まって、とんでもない方向に飛び火するかもしれない。
 日本製紙連合会から発表されている2011年の紙の出荷予想は一応「2010年のマイナス0.5%」と発表されている。不景気下の消費抑制と資源価格の高騰がダブルパンチとならないように祈りたい。世界の動きを見ると、周辺にはまだ隠れた発火点がありそうだが、その衝撃が回避されて軟着陸されるような知恵の結集に期待したい。

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ニュース

◆フォーム工連 PAGE2011に特設ブース

 2月5日まで東京池袋のサンシャインで開かれたPAGE2011に日本フォーム印刷工業連合会はフォーム工連独自にブースを設け、日本のビジネスフォームの歴史とフォーム工連のあゆみなどと展示、PRした。 また交流のある海外企業の紹介と製品サンプルなどを展示した。
 日本のBFの変遷や機械、帳票用紙などの歴史的資料をパネルで紹介する。この中には昇寿堂提供のBF原稿である手書チャートや、イセトー提供の米国CHANDLER社製凸版平圧式印刷機を改造したBF印刷機などがある。
 1965年(昭和40年)設立された「フォーム印刷協議会」から始まる「日本フォーム印刷工業連合会のあゆみ」の展示とともに、会員5社(イセトー、木万屋商会、昇寿堂、トッパン・フォームズ、三郷コンピュ ータ印刷)の特徴的事業・製品などを紹介した。


◆日本製紙連合会 12月の紙・板紙国内出荷量

 12月の紙・板紙の国内出荷量は223万8,667トンで前年同期比100.2%と横ばいだった。
 紙だけで見ると130万2861トン(同98.8%)となり、前年同月比でやっとプラスになった11月から、再び マイナスとなった。この内訳は主要品種の新聞用紙(同98.3%)、印刷・情報用紙(同99.2%)といずれも不振だった。
 一方、産業用板紙は93万5,806トン(同102.3%)と堅調に推移している。

<12月の紙・板紙国内出荷量 >
品   種 国内出荷量
新聞用紙 286,329 ( 98.3%)
印刷・情報用紙 721,321 ( 99.2%)
*フォーム用紙 19,635 ( 90.2%)
*PPC用紙 71,288 (105.5%)
*情報記録紙 10,653 ( 97.5%)
紙    計 1,302,861 ( 98.8%)
板紙  計 935,806 (102.3%)
紙・板紙 合計 2,238,667 (100.2%)
*単位トン。( )内は前年同月比。

 また、日本製紙連合会は「2011年の紙・板紙内需見通し」をまとめた。2010年の実績見込み2824万7,000トン(前年比101.3%)に対し、2011年は2810万トン(同99.5%)と予測している。過去最高だった2,000年実績の3,196万トンに対して386万トンの減少となる。
 紙について見ると1,652万トン(同98.6%)、量にして28万トンの減少で、5年連続のマイナス、過去最高だった2006年(1945万トン)に対しては84.9%のレベルとなる。
 「新聞用紙」は328万トン(同97.3%)で、電子媒体の普及など情報収集手段の多様化から減少傾向が継 続すると予想している。
 「印刷・情報用紙」は980万トン(同98.6%)と約14万トンの減少となる。非塗工 ・ 塗工は商業印刷、 出版印刷向けの低迷、情報用紙は一部品種の特需の反動からプラスだった前年からマイナスに転じる。

<2011年の紙・板紙国内出荷予測>
新聞用紙 328万トン (97.3%)
印刷・情報用紙 980万トン (98.6%)
紙  計 1,652万トン (98.6%)
紙・板紙 合計 2,810万トン (99.5%)
*( )内は前年比。

◆日紙商組合員2010年の紙・板紙販売量

 FUTURE誌によれば、日本洋紙板紙卸商業組合(組合員数462名)が2010年の販売統計を公表した。組合員企業の約292社(全体の60%強)から提供された月次データが基になって集計された。
 2010年の販売実績は紙が285.3万トン(前年比−1.5%)、板紙が99.5万トン(同+4.7%)、合計384.7万トンだった。景気低迷の影響で-11.3%も大幅に落ち込み、400万トンの大台を割り込んだ2009年に比べわずかにプラスとなったが、低水準に変わりはない。2007年との対比では約98万トン(-20.3%)のマイナスである。  
 
 FUTURE誌は、日紙商の統計で報告する組合員数が毎月変動することから、報告組合員数で小数点2桁まで記載している。これは各年の1〜12月の平均値を採っているためである。また、報告組合員数の減少傾向にあることから、単純に対前年比較では公平な比較とならないので、各年の組合員をベースにして1社平均の販売量を算出した。
 表は2007年からの推移だが、2010年の1社平均で1万3,199トンというのは前年より130トン多く、率にして1.0%上回った。これは2009年の大幅減となった反動という側面もあるが、1社平均の販売量が前年を上回ったのは2006年以来4年ぶりである。
 微塗工印刷用紙、白板紙などが2010年にプラスに転じ、本格的な国内需要回復を期待したいが、業界を取り巻く環境は引き続き厳しいとしている。
<日紙商の紙・板紙販売推移>
紙 計 (前年比) 紙・板紙計 (前年比) 報告数 (前年比) 平均 (前年比)
2007 3,708,514 -23.1% 4,827,021 -20.3% 309.42 -5.8% 15,600 -15.4%
2008 3,327,322 -10.3% 4,425,112 -8.3% 300.17 -8.0% 14,742 -5.5%
2009 2,895,282 -13.0% 3,845,622 -13.1% 294.25 -2.0% 13,069 -11.8%
2010 2,852,768 -1.6% 3,847,495 0.0% 291.50 -1.9% 18,199 1.0%
〔注、単位:トン〕*平均は1社平均販売量の略


◆山形県が「オフィス」から無料ソフトの「オープンオフィス」へ

 山形県は、パソコンの次期オフィスソフトを全国都道府県に先駆けて、無償の「オープンオフィス」を 2月1日から導入を開始した。
 山形県が従来使用してきたマイクロソフト(MS)の「ウィンドウズXP」のサポートが今年の7月で 終了するのを機会に無償のソフトに移行する。同県では新規文書は原則としてオープンオフィスで作成し、継続して利用が見込まれる既存のMS文書 はオープンオフィス形式に置き換えて保存する。
 ウィンドウズXPのサポート切れの7月以降は安全性確保のためMSソフトを削除し、外部から受け取 ったMS文書を利用するために代わりに閲覧プログラムを導入する。MSと連携している国や市町村、企 業からの文書をオープンオフィスで利用することが困難なケースも考えられ、例外的にMSの利用も認め るという。
 対象となる端末は約5500台(企業などを除く)で、同県では今回の導入で長期的には大幅な経費削減に つながるという。他の都道府県での導入例はまだない。


◆帝国データバンク 出版・印刷業界倒産動向調査

 帝国データバンクは出版・印刷業界の2001年1月〜2010年12月までの過去10年間の倒産動向について集 計・分析したものを発表した。ここでは紙面の都合から『印刷業界』のみを紹介する。
 出版・印刷業界については「TDB景気動向調査(全国)−2010年12月調査−」で、景気動向指数が25.5で、 全業種の32.9に比べ低水準と指摘され、電子書籍などの普及がさらに厳しい状況となる可能性を懸念して いる。
 印刷業者の2010年の倒産件数は153件、2009年の174件(過去10年間で最多件数)に比べ21件少ない12.1 %の減少となるも、同年につぐ2番目の件数だった。月間件数でみると1月が19件で最多、12ヵ月中で10 ヵ月が2ケタ倒産を記録し、減少傾向となっているものの依然高水準での推移を指摘している。
 金額では、2010年の負債総額は325億8100万円、2009年が555億8400万円で230億300万円(41.4%減)減 少している。これは倒産1件あたりの負債額が2億1290万円で、2008年の3億5580万円から2年連続で減少している。

                                                                
<印刷業者倒産件数・負債総額>
倒産件数 負債総額 1件当負債額
2008 139件 49,452 355.8
2009 174件 55,584 319.4
2010 153件 32,581 212.9
*単位 百万円

◆昨年の書籍・雑誌の販売低落止まらず

 出版科学研究所によれば、2010年の書籍・雑誌の推定販売金額は1兆8748億円(前年比3.1%減・取次ルートで)だった。6年連続で前年を下回り、雑誌は13年連続、書籍は4年連続の減少となった。書籍の新刊点数が減ったのが大きな特徴で、この低落傾向に歯止めがかかる気配はないとしている。
 1996年の2兆6563億円のピーク時に比べて30%のダウンで、雑誌は売り上げの約60%を占めるが、1兆535億円で前年比3%減。なかでも月刊誌が2.4%減だったのに対し、週刊誌は5.2%減と週刊誌離れの加速を指摘。雑誌の創刊点数は110点とこの40年間で最少だった。休刊は216点と前年より27点増加の216点だった。
 書籍は3213億円(同3.3%減)で、100万部超のミリオンセラーは「もし高校野球の女子マネージャーがドラッガーの『マネジメント』を読んだら」「IQ84BOOK3」「KAGEROU」「バンド1本でやせる!巻くだけダイエット」「体脂肪計タニタの社員食堂」の5点。売れる本は突出して売れるが、それ以外の本は低調という二極分化が進んでいる。
 書籍の新刊は7万4714点(前年比4.9%減)、現在の基準による統計を始めた1995年以降で最大の減少幅という。取次会社のコスト低減のため配本部数抑制が響く。返品率は書籍39%、雑誌35.5%と前年より改善している。 


◆MM総研 2010年パソコンの国内出荷過去最多に

 MM総研のまとめによれば、2010年のパソコン国内出荷台数が1527万台(前年比117%)で過去最多となった。
 MM総研が1995年にデータをとり始めて以来、これまでの最高は2008年の1362万台が最高だった。2010年の出荷内容は法人向けが781万台(同121.5%)。個人向けは746万台(同112.7%)だった。2008年のリーマンショック以来抑えられていた企業の買い替え需要の回復が法人向けに寄与した。個人向けはウィンドウズの最新版の登場により買い替えが広がった。出荷金額は1兆3579億円(同117%)となり、平均単価も「ネットブック」が下火となり、前年並みの約8.9万円に下げ止ったことなどから金額ベースで増加となった。
 MM総研は2011年の出荷台数について、2010年の好調さの反動で1480万台(同93.6%)と予測している。  メーカー別の出荷台数シェアでは、
  1. NEC (19.5%)
  2. 富士通 (19.4%)
  3. 東芝 (11.7%)
  4. デル (10.2%)
  5. HP (9.7%)
  6. ソニー (6.1%)
  7. レノボ (6.1%)
  8. エイサー (5.2%)
  9. アップル (3.6%)

◆藤庄印刷(山形)企業再生支援機構の支援で再建へ

 藤庄印刷(山形市、資本金1億円、代表藤原有二氏、従業員約370人)は経営を再建するために企業再生支援機構の支援を受けることが決まり、2月3日発表された。
 創業は1946年(昭和21年)で活版印刷業としてスタート、1953年(昭和28年)法人改組、県内と埼玉に工場3ヵ所を含めて、12の支店・営業所と、3つの関連会社があり、中国大連・ベトナムにも現地法人を設立している。
 総合印刷業として業容拡大、1995年に約40億円で建設した蔵王の森工場、2006年に約16億を投じて埼玉工場を建設、これらの過剰な設備投資が収益を圧迫、2008年3月期には過去最高となる年売上高約65億 1800万円を記録したが、1億5000万円の赤字となった。10年3月期の売上高も61億2700万円で2000万円の赤字、今年3月期の売上高は49億円まで落ち込む見通しだった。 
 同社と支援機構によると、会社を新・旧会社に分割、上山市の蔵王の森工場を中心とした継続事業を新会社に承継し、旧会社は埼玉工場(4月末までに閉鎖)、約36億円ある金融債務のうち約28億円を移し清算する。有価証券や不動産などを処分後の債務約20億円については金融機関が放棄する形で支援する。
 新会社の事業再生は生産体制の再構築や人員の適正化などを進め、再生支援機構が1000万円出資、山形銀行が優先株を引き受ける形で1億9000万円を出資、同行は数億円の運転資金融資枠を設定する。同機構が新会社の社長を含め常勤の役職員3人を派遣し、山形銀行からも常勤役員1名を含む数人を派遣する。 企業再生支援機構による支援決定は10件目。<山形新聞>


◆和洋紙卸の西崎紙販売(広島)自己破産申請へ

 西崎紙販売(資本金5000万円、広島市、代表西崎富雄氏、従業員18名)は1月31日に事業を停止し、弁護士に事後処理を一任、自己破産申請の準備に入った。
 1914年(大正3年)創業、1950年(昭和25年)法人改組した各種洋紙の卸売業者。一般洋紙、情報用紙、家庭用紙まで幅広い取扱いで、通販業者の洋紙部門の取扱いや、石灰石を利用した耐水性を持つエコ商材 「ストーンペーパー」などの付加価値のある商材の拡販などにも積極的に取り組んでいた。
 広島県内トップの洋紙卸売業者に位置付けられ、同地区業界のリーダー的存在として、2008年7月期には年売上高約82億5600万円を計上していた。
 巻取紙の取扱いが多く、収益性に問題があり、景気後退による印刷業界の低迷、紙の需要減少、取引先の倒産などで2010年7月期の年売上高は約58億2700万円に。大幅な欠損計上となった。人的リストラ、取扱品の整理、健全化など収益性の改善を図るなどしたが、人的リストラが営業力低下となり、印刷業者向けの販売低迷も続き、採算面も改善できず資金繰りが悪化、事業継続を断念した。
 負債は約35億5400万円(2010年7月期時点)。なお、グループの西日本紙運輸倉庫(資本金900万円、同所、同代表)も事業を停止している。<帝国データバンク>


◆仁巧印刷(大阪) 事業停止、自己破産申請へ

 仁巧印刷(資本金5000万円、大阪市、代表遠藤仁氏、従業員16名)は、2月4日付で事業を停止し、事後処理を弁護士に一任、自己破産の申請準備に入った。
 同社の創業は1982年(昭和57年)7月、法人改組は1984年(昭和59年)11月。オフセット印刷主体で営業基盤を構築してきたが、デジタル化に合わせ設備投資も行い、2006年7月期は年売上高約6億9000万円 を計上していた。
 その後経済情勢の急激な悪化などで、2010年7月期の年売上高は約5億2000万円にとどまり、設備投資による借入負担も重く、人員などのリストラを実施、立て直しを計るが売り上げ減少に歯止めがかからず、事業継続を断念した。負債は約4億円が見込まれるが流動的。

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新製品・新技術

◆アイニックス ポケットバーコードスキャナ

 アイニックスはスマートフォンに接続して使えるポケットサイズのバーコード読み取り装置「BI-300」を発売した。「BI-300」はスマートフォンなどに接続して使うことで外出先などで簡単にPOSができる。16MBのメモリーを内蔵しているので最大10万件のバーコードデータを蓄積できるという。データはブルートゥースで無線伝送できる。米国グーグルの基本ソフト「アンドロイド」を採用しているスマートフォンやタブレット端末、PDA(携帯情報端末)に接続して使用することもできる。
 バッテリー内蔵で54グラム、手のひらに収まる大きさで、バッテリーは8時間動作、または満充電で15,000回の読み取りが可能。ACアダプタか、USBケーブルでパソコンから充電できる。  機種はバーコード対応とQRコードなど2次元コードに対応するタイプの2種類を用意した。  BI-300本体は韓国ブルーバードソフト社が製造を担当し、搭載ソフトなどはアイニックスと共同開発した。  参考価格は4万9800円〜6万8000円。 


◆新刊 印刷現場における個人情報保護Q&A第3版

 日本印刷産業連合会はこのほど「印刷現場における個人情報保護Q&A」の「第3版」を刊行した。  同連合会の個人情報保護研究会が「プライバシーマーク指定審査機関」事業を通して蓄積してきた経験等を反映させたもので、Q&A形式(全117問)の解説とガイドラインや手引、さらには経済産業省調査の各産業界における「効率的効果的な取組事例」の紹介など、分かりやすく使いやすい解説書にまとめたもの。
・編集:社団法人日本印刷産業連合会経営労働委員会個人情報保護研究会
・体裁:A4判/本文102ページ。
・価格:一般1800円、日印産連会員1000円。
・申込み先 日本フォーム印刷工業連合会事務局 TEL 03-3551-8615 FAX 03-3555-8466。 


◆ラベル新聞 日本の粘着ラベル市場2011 発刊

 ラベル新聞社はラベルのマーケットデータブック「日本の粘着ラベル市場2011」を4月1日に発刊する。 予約受付けを開始した。内容は国内外のラベル市場を色々な角度から分析し、業界を取り巻く経済状況の変化、技術動向などをデータ化し、現状、展望などを検証している。ことに技術進歩著しいデジタル印刷機についても現状と今後の市場動向をチェックしている。
 内容は、ラベルの市場動向・ラベル印刷会社の概要・印刷用粘着紙の市場動向・ラベル印刷機の市場動向・ラベル用辺資機材の市場動向・自動認識市場・非粘着ラベルの市場動向・参考資料など。
 体裁:A4上製本172ページ。販売価格:3万1500円。 ・問い合わせ:ラベル新聞社・販売部 03-3866-6577。


PAGE2011雑感 〜セミナーの盛況とは裏腹な展示会の状況〜

株式会社 バリューマシーンインターナショナル  取締役副社長 宮本 泰夫 


 去る2月2日〜4日、池袋においてJAGAT主催の印刷機材展であるPAGE2011が開催された。印刷業界関係では、本年PREMEDEX展が中止となることが発表されるなど、経済環境の悪化を背景として厳しい状況が続いている。こうした中での開催となったPAGE展で感じたことを綴ってみたい。

 まず、驚くほど盛況であったのが、セミナーならびにカンファレンスである。参加者全員が費用を支払っているかどうかは別として、1コマ15,750円のセミナーが概ね満席という状況であった。電子書籍やソーシャルメディアなど、時流に乗った講演と肩を並べるように、印刷経営、新規事業、デジタル印刷など、ほとんどの内容に多くの聴講者があった。これは、多くの印刷会社が危機感を持っていることによるものであろう。私も印刷会社の新規事業のあり方についての講演を行ったが、ご参加いただいた方は皆積極的であり、これから何を、どのようにしていけば良いのかという経営的、ビジネス上のヒントを得たいという意欲を感じるセミナーであった。

 一方で、展示会は非常に厳しい状況であった。ここ数年、大手企業の出展コマ数の減少が続いてきたが、今年は小規模出展社の出展辞退が増加に転じたことが印象的である。PAGE展の特徴でもある、1〜2コマの 小規模ブースで出展を行うソフトウェアメーカーの出展が大幅に減少している。様々な企画展示でその穴を埋めようとする主催者側の意図が感じられるが、それでもなお展示会場にはスペースが目立つ。印刷会社ばかりでなく、小規模のメーカーなども厳しい状況が続いているようである。

 それでは出展の状況について見てみよう。ソフトウェア面では、電子書籍・電子ブックに関わるものが増加するかとも予測されたが、大きな盛り上がりを見せてはいなかった。技術的には確立し始めている電子出版ではあるが、まだまだビジネスとしてどういった方向に進むのか、その中で印刷会社がどのような役割を担えるのか、そして儲かるのかという疑問に的確に答えられるメーカーがないことがその要因であろう。
 機器面では、ヒューレット・パッカード(HP)、富士フィルムが最大の出展面積を誇ったように、その中心はデジタル印刷機であった。HPのIndigo 3550は液体トナーを利用したデジタル印刷機で低価格化を実現、またリコーのRICOH Pro C901、コニカミノルタのbizhub Pro 8000 Press、富士ゼロックスのDocuColor 1450GAなどの新機種も登場した。

 来場者 の注目が高かったのはリコーの新機種である。従来のPro C900と筐体は同じであるが、トナーを重合製法に改良し、定着機構まで大幅に変更されている。これにより印刷品質が格段に向上している。さらに、機器本体価格が安価であること、利用できるコート系用紙が幅広いこと、プリントチャージが2色までを1色料金で取り扱うことなど、他社とは差別化できるポイントが数多くある。ここ数年の改良は、透明トナー など材料面が中心であり、品質と価格で勝負といったリコーの販売戦略は新鮮に感じられ、好感を呼んでいるのではなかろうか。
 いずれにしても、リアルタイムに情報収集が可能となった現代、展示会に何を求めるのか、メーカーもユーザーも真剣に考える時期に来ていることは言うまでもない。そこに明確な目的がなければ、今後展示会の衰退は避けることができないであろう。

 

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