BFNEWS No.341  2008.12

 2008年の終着点は見えない
 
 2008年も残り少なくなった。正月からいきなり古紙混入率の擬装からスタートした年だった。エコやリサイクルの優等生だったはずの長年培って来た紙業界の信用は、まったく地に落ちてしまった。

 再起を誓ったもののこの信用の失墜は大きなもので、第三者による監視委員会の設置や、常に原材料の監視チェックなどのシステムが動き出している。最終的にグリーン購入法が100%のままで維持されることになったものの、果たして古紙の供給もうまく行くかどうかわからないままスタートしたが、ここまで来たら面子の問題も片がついたようで、来年度からのグリーン購入法は70%で、やっと実現可能な線で決着が付くことになった。役所としてのエコマークの維持やグリーン購入法の改正案なども含めて安全な落着点が固まった。
 
 6月には紙の大幅な値上げが実施された。原油からきた変化はパルプから包装材料や樹脂・フィルム類・化成品から運送費用なども一斉値上げとなり、印刷業界は不景気の中での製品価格の大幅な転嫁が最重要問題となった。
 他方でアメリカ発のサブプライムローンの波及は全世界の金融立国モデルからの脱却と反省をもたらした。その結果、金融業以外にも伝播し、全世界・全産業を巻き込む世界恐慌の再来をも招きそうな気配である。
 現在までに上場企業の32社が倒産という今年の厳しい現実だが、社歴が比較的浅い企業が多かったのが特徴で、一方、印刷関連業界では社歴も40年・50年とそうそうたるメンバーが幕を下ろし、場外へ去っている。本来なら堂々たるキャリアのはずだが、ある部分だけが生き残り、乗り遅れた部分は退場することになるのは止むを得ないことかもしれない。

 内需型の代表選手である印刷産業は、国内景気の動きには敏感である。不動産市場の低迷から大口のチラシ需要も低調、紙メーカーも生産も出荷もマイナスが続く。稼動し始めたばかりの新鋭機さえも操短する動きとなって、案じていた懸念が即現実になる状況はいささか怖い。メーカーにとっても、原紙価格アップでやっと泥沼から這い上がって、採算ラインに乗ったのも束の間と言うことでは、あまりにも切ない話に感じられる。
 古紙擬装問題の大きな一因に古紙原料の入手難もあったが、古紙の奪い合いをしたその中国が、景気が下降したら、あっと言う間に古紙には見向きもしなくなった。古紙の相場下落も目の前のように見受けられるが、国内メーカーは政治的な面と将来性を見すえての価格維持をしているのが実状である。

 世界中の物価高騰の根源とされた原油、ガソリン代が瞬間でリッター200円まで行ったが、金融市場の影響から価格が暴落、実需のバランス以上に変動が大きく、ここ数日は部分的にリッター100円割れまで出現している状況となっている。実需でない価格だけのマネーゲームとは恐ろしいものである。あの騒ぎはなんだったのか。
 史上空前の不景気が続行中である。印刷業界にとっては、原価高・ペーパーレス・実需減少が同時進行している未曾有の厳しい年末となっている。さらに周辺の動きにも注意したい。
 

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ニュース

◆全印工連 業態変革実践プランを頒布

 全日本印刷工業連合会は業態変革実践プランの冊子(3部作)を頒布している。
 この業態変革実践プランは、「2008全日本印刷文化典in鹿児島」を開催した折に、全印工連2010計画を発表し、その際に配布した冊子で3部からなっているもの。内容は以下の通り。
1) 業態変革・ワンストップサービス実践ガイドブック
 A4版112ページ。業態変革の必要性、印刷付帯サービス、ワンストップサービスの可能性。ワンストップサービスの実践モデル等のテクニック。業態変革を進めている若手経営者の対談、事例研究など。価格=組合員1500円、一般5000円。
2) 業態変革推進プランVer.2
 A4版40ページ。業態変革推進プラン第1〜第3ステージの総集編と7keys Ver.2(改訂版)、5Doors。業態変革ミニマムから原点回帰、新創業へ。価格=組合員500円、一般2000円。
3) 収益拡大…コストダウン実践プラン
 生産力過剰と料金下落の現状から脱却を図ると、生産現場ではコストダウンが大命題となる。ムダを省きコストダウン達成の7つのテーマ 1)印刷事故、不良の削減 2)生産性の向上 3)顧客要求事項 4)物流効率 5)販売(仕入購入、在庫) 6)生産管理 7)営業の生産性 価格=組合員300円、一般1000円。
*問い合せ 全印工連事業課 高橋、電話03-3552-4571。

◆静岡県 印刷物入札に最低制限価格制度導入

 静岡県は印刷物発注において、予定価格100万円を超える入札に最低価格制度を導入する。新制度導入のきっかけは、静岡県印刷工業組合が静岡県に対して入札制度の改善の要望書を提出したことによる。
 通達は11月25日付で「印刷物の製造請負契約に係る最低制限価格の設定について」の標題で出された。対象は県出納局が請負契約により発注する印刷物のうち、予定価格が100万円を超えるもの。施行は平成21年1月5日。主な内容は次のとおり、落札の決定は、予定価格を超えず最低価格を下回らない額で、最低価格により申し込みをした者を落札者とする。最低制限価格は当分の間、予定価格に10分の6乗じた金額とする。予定価格と最低制限価格内の入札がない時は、ただちに再入札を行う。

◆印刷用紙の一斉値上げ独禁法に抵触せず

 今年6月からの各製紙メーカーによる印刷用紙の一斉値上げに対して、全日本印刷工業組合連合会傘下の各都道府県別工業組合が、各地区の公正取引事務所に「独禁法違反」として調査を要請していたが、公正取引委員会からの回答は「調査の結果、これまでの情報では現段階で独占禁止法の問題とするのは困難なので措置は採れない」ということだった。
 この件で公取委の各地区事務所に調査を要請した全印工連の各地区工組は、宮城、東京、大阪、愛知、北海道、福岡、神奈川、佐賀、大分、宮崎、中国地区の5工組連名、長崎の12団体。

◆製紙各社の減産と古紙価格

 製紙各社の10月の上質紙・塗工紙・微塗工紙のメーカー総生産量が75万2960トン(前年同月比9.6%減)で15ヵ月ぶりの減少となり、国内総払出量は67万6678トン(同11.7%減)と3ヵ月連続の減少となった。メーカーおよび代理店の総在庫量は133万7645トン(同24.0%増)と前年同月より25万9231トンの増加となった。
 過去最大の在庫は各メーカー共に減産余儀なく、新設の日本製紙石巻工場N65機、北越製紙新潟工場N9機等の大型機も一時停止させる程大型減産で年内は減産が継続される見込み。

◆流開センター POSデータ提供サービス開始

 (財)流通システム開発センターは、同センターが全国約400店舗の小売業から収集しているPOSデータを、JAN企業コードを登録している事業者に無料で提供するサービスを開始した。
 このPOSデータは同センターが1985年から事業を開始している「流通POSデータサービス(RDS)」のPOSデータで、JANコード使用の更新(3年毎)を行った企業をサービスの対象としている。
 サービスは更新時以外に毎年1回、希望するカテゴリーについて、自社および他社の商品の販売状況をまとめた「売れ筋サービス便」として提供する。
 現在JANコードに登録されている企業は、約11万6000社で店頭でのPOS読み取りのために登録されてきたが、近頃はネット販売の商品にも浸透しオンライン配信される映像、楽曲など目に見えない商品にもJANコードの数字が利用されたりしている。
*問い合せ 同センター・流通コードサービス部 電話03-5414-8515

◆ジャグラ 郵便局とのコラボレーション第2弾

 日本グラフィックサービス工業会(ジャグラ)は郵便局会社との共同受託第2弾として「年賀状印刷営業販売委託」を受け、全国から「営業販売受託会員」を募集し、販売拡大に向けた活動を開始した。
 今回の「年賀状印刷販売委託」では、すでにジャグラが受託している「年賀状カジュアル版」について自社の店頭や印刷営業を通して販売受注を行う。販売委託会員には、その販売実績に応じた手数料が支払われる。手数料は受注金額の12%で、参加企業の募集は10月27日から開始して約40社が参加を表明した。
 ジャグラが受託している「年賀状印刷サービス」の「カジュアル版」は11月20日現在、約6万通を受注、ジャグラでは当初の目標10万通の達成を目指している。

◆低料第3種郵便物悪用事件 その後

 低料第3種郵便物制度の悪用事件を追う朝日新聞の調べで、悪用総数が7960万通に達し、正規料金から免れた郵便料金は31億円以上となった。
 石川県の印刷会社ウイルコは朝日新聞の報道後、弁護士らによる調査委員会が発足し、調査結果を11月14日に発表した。それによると同社が自社の通販事業で発送したDM広告は約1630万通。他社から受注した分が計約4630万通。同じ手法でDM広告を扱っていた福岡市の印刷会社アド印刷の受注総数が計約1350万通だった。ウイルコとアド印刷以外の数社も同じ手法で計約350万通を扱っていたものも判明しており、合計した総数は約7960万通になった。
 料金を計算すると、通常封書料金の最低は80円。大量の郵便物に対する割引を利用しても48円かかる。ところが低料第3種郵便物はたったの8円で40円も安くなる。この総差額は約32億円の巨額になっている。
 ウイルコは今後低料第3種の制度利用は一切行わないとしている。

◆オフ輪調査 オフ輪台数が減少へ

 日本印刷新聞社は全国の中小印刷会社を対象に稼動中のオフセット輪転印刷機の調査を2008年8月から9月にかけて実施した。この調査は毎年の設置状況をベースに全国のオフ輪設置会社を対象にしてアンケート方式で実施しているもので、原則は申告制。
 2008年度の商業・出版用オフ輪の設置台数は1361台で、前年度比41台減となり昨年度まで5年連続で増加を続けてきたオフ輪台数が減少に転じた。
 事業所も440事業所で前年に比べ21事業所減となった。内容も小規模事業所の撤退が目立った。不動産、流通業等の不調で折込チラシなどの需要減少傾向が強まり、各社が生産設備の調整段階に入ったとみられる。
 雑誌・カタログの不振、フリーマガジンの伸びも鈍化しており、増加傾向だったA判オフ輪は272台で、前年度から14台減少した。
 構成からみると、色別では4×4色が82.1%、1×1色が7.6%、2×2色が4.5%、5×5色が2.9%。サイズ別ではA系列が80.0%、B系列が20.0%。シーター付が31.7%(432台)、ミシン付は9.6%(131台)だった。
 都道府県別では、埼玉県が第1位で309台、2位大阪府147台、3位愛知県101台、以下東京都78台、神奈川県58台、千葉県50台となっている。
 なお、新聞用オフ輪は295台で、オフ輪の合計台数は1956台となる。

◆総務省 特定電子メール送信の適正化の法律

 総務省は迷惑な電子メールが依然として増加傾向にあるため、オプトイン方式(原則としてあらかじめ送信に同意した者に対してのみ広告宣伝メールの送信を認める方式)の導入を目的とした「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」を改正し、12月1日から施行された。
 改正された法律、省令の解釈、特定電子メールの送信にあたって推奨される事項などをまとめた「特定電子メールの送信等に関するガイドライン」を総務省は策定・公表した。改正のポイントは、オプトイン方式による規制の導入と罰則金の引き上げにより、法の実施性を強化させた点と、海外発国内着の電子メールも法の規律の対象となること明確されたことなどだ。
 これにより法人に対する罰金額は100万以下から3000万円以下に引き上げられ罰則が強化された。

*オプトイン方式…広告宣伝メールに関して、取引関係にある者など一定の場合を除いて、あらかじめ送信に同意した者にのみ送信を認めるもの。改正法では、同意を証明する記録の保存に関する規定も設けられている。

◆社保庁 年金特別便処理ミスで追加出費

 社会保険庁は「ねんきん特別便」の地方公務員向け分の発送の際に事務処理ミスで、新たに34万通分の郵送費が約2500万円になったと表明した。
 本来の作業では各県庁などの職場毎に手渡すところ、仕分け方法のミスで郵送となった。

◆JAGAT 印刷ビジネス法令ガイド改訂版発売

 日本印刷技術協会はこのほど「デジタル時代の印刷ビジネス法令ガイド 改訂版」を刊行した。
 印刷業がデジタル化の中で、情報コミュニケーション産業として変貌しており、同時に印刷物取引に係る法律問題も多様化、複雑化の方向をたどり、これら諸問題に対応できない企業は顧客満足を得られず、社会的責任も果たせなくなる。
 本書はこうした現状に対応すべく、印刷業に特に必要な4つの法律テーマに絞り込み、Q&A方式でわかりやすく解説している。内容は以下の通り。
<1章>受注管理 <2章>コンテンツ管理 <3章>情報リスク <4章>環境管理 
B5判 280ページ 定価4500円(税込)

◆日本郵政 郵便物12万通が放置

 「ねんきん特別便」約4万5000通を含む合計12万通の郵便物が未配達のまま、大阪梅田駅構内にコンテナごと放置されていた。郵便事業会社の発表では、9月23日発送された未配達郵便物約12万通は、同社の新越谷支店から新大阪支店向けとなっており24日には届けられるはずだった。放置されたコンテナは首都圏の企業が近畿地方の顧客に宛てたDMなどだった。
 新越谷支店〜新大阪支店間の輸送を中央通運が委託を受け、このうち梅田駅から新大阪支店を大阪の合通に再委託した。この2社の連絡と確認が不十分だったことが原因。未配達がわかったのは11月27日で合通の社員が梅田駅構内に長期間残っている貨物のリストを見て気付いた。この間社保庁から郵便事業会社に対し、11月14日と17日ねんきん特別便が未配達の指摘を受けていた。

◆ヤマトフォーム印刷 自己破産申請へ

 ヤマトフォーム印刷(資本金1000万円、東大阪市、代表正木武夫氏、従業員14名)が、11月27日に事業を停止し、現在自己破産の申請準備中。
 同社の創業は1973年(昭和53年)1月、81年(昭和56年)11月に法人改組した。フォーム印刷業として機械の導入など積極的に展開、98年10月期の年売上高約3億6000万円を計上。官公庁ルートを得意としていたが、入札制度の導入等で受注競争が激化し、2007年10月期の年売上高は約2億6000万円と激減。経費削減や新規ルートの開拓などいずれも奏功せず事業停止に至った。負債約1億円。(帝国データバンク)

  

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新製品・新技術

◆DNP 東京農工大と3次元印刷を共同開発

 大日本印刷と子会社のDNPメディアクリエイトは、東京農工大の高木研究室と共同で、裸眼でもリアルな奥行き感があり、見る角度に応じて画像がなめらかに動く3次元印刷「ダイナキューブ3D」を開発し、発売した。
 ダイナキューブ3Dは物体に当たった光がさまざまな方向に反射して、その光が目に入り人が物体を認識する。この特性を使い、被写体の立体物から反射した光線の進み方を再現させて、印刷物上に立体物があるように見せるという仕掛である。 これまでステレオ印刷の技術として最も一般的なのは、レンチキュラーと呼ばれるカマボコ状の凸レンズによる左右の人の目にそれぞれ映る像に差を生じさせることで立体感、動きを感じさせていた。
 ダイナキューブも同様にレンチキュラーシートを印刷物に貼り合せる方法だが、立体物に当たった光線の動きを再現するための特殊な画像処理と印刷手法により、見る位置に合わせて立体物の向きもダイナミックに変化し、より高度な立体感が得られる。
 DNPと高木研究室は共同で、反射光線の再現のための撮影技術、画像処理技術を開発。この技術により処理された画面40〜80コマ分を、切り替え画面として1つの版に変換する製版技術も開発した。
 印刷サイズはA3判から550×450ミリ迄のサイズに対応できる。今後さらに大型化をめざす。
*価格は550×450ミリサイズで100部制作した場合、撮影代50万円(税別)、制作代100万円(税別)からとなっている。

◆富士ゼロックス デジタル印刷機の最上位機

 富士ゼロックスは同社のデジタル印刷機の最上位機の新製品「iGen(アイジェン)4プレス」を2009年1月24日に発売する。新製品は新部品を400点以上導入、色の均一性、再現性を高め幅広い商材に対応でき、オペレーターが手作業で処理していた準備工程の色チェック、プロファイル作成などを自動化し、大幅に生産性を改善した。
 主な性能は、フルカラー600×4800dpiの解像度、プリント速度/A4110枚、プリントサイズ/最大364×521ミリ、最小178×178ミリ、非コート紙60グラム〜350グラム、コート紙90×350グラム。
*価格は、8500万円(本体)。

◆コニカミノルタ 両面250ページ高速モノクロ機

 コニカミノルタビジネステクノロジーズは、商業印刷や企業内印刷向けの高速モノクロプリンタの新製品「bizhub PRO(ビズハブプロ)」3機種を発売した。
 独自の同時両面印字技術により、毎分250面、1時間あたり約15,000面の両面出力が可能で、表裏の見当誤差が0.5ミリ以下の高精度位置合せ技術は生産性と品質の向上に寄与するもので、低温定着トナーなどにより消費電力の低減と環境への親和性も向上している。
*価格は、ビズハブプロ2500P=4036万円、同2000P=3221万円、同1600P=2386万円、ほかに各機種とも搬入設置料金57万円がかかる。
 

◆三菱製紙 大貼り面付けソフト発売

 三菱製紙は印刷会社向けの大貼り面付けソフトの「FACILIS Obari」(ファシリス オオバリ)を発売した。
 CTP刷版の設計において作業効率が向上するソフトで、自動面付けソフト「FACILIS」で要望があった「折りの付け合せ」「殖版作業」「異なるサイズのデータの多面付け」等々をアナログ刷版の感覚で、スピーディーに刷版設計が可能としている。
 OSはMacOSX 10・4・11または10・5(ハードディスクに2.5GB以上の空きが必要)
*価格は105万円。

◆東洋インキ 米ぬか油のインキ

 東洋インキ製造は、大豆油インキの代替品として米ぬか油を使ったライスインキをサンエー印刷(東京都豊島区)と共同で実用化した。
 開発したのはオフセットインキで、国産の米を主原料として使う。従来の大豆を使うソイインキは食料品と競合することから代替品として開発を進めてきた。
 ライスインキは米ぬかの成分を7〜20%使い、大豆油インキと同等の性能があるとのこと。12月1日から発売されている。

◆凸版印刷 屋外使用可能な高耐久性ICタグ

 凸版印刷は、耐水性、耐衝撃性に優れ、ビニールシートで包むなどの追加の保護加工をせずに屋外で直接使用できる高耐久性ホルダー型ICタグを開発した。
 本品は凸版印刷がこれまで培ってきた、温度や水分への耐久性、小型化技術・ノウハウを注ぎ込み低コストで高い耐久性を実現してもの。
*価格は10万個製造時に1個150円から。

◆凸版印刷 削りかすの出ないスクラッチカード

 凸版印刷は削りかすが出ないスクラッチカードを開発した。新製品「クリアスクラッチ」は、くじの結果を表示する部分に独自開発のインキで文字を印刷、外観は無地だが、硬貨で削ると細かい粒子が文字のインキに付着して文字を表示する。削りかすが出ないため机や床の汚れを気にした化粧品や外食産業などへの拡販を狙う。
*価格は銀インキで印刷していた従来品より1〜2割安くなる。100万枚印刷して1枚あたり約2円。

◆NEC 3周波数帯に対応のICタグ読み取り機

 NECはICタグ、カードなどで使用されている三つの無線周波数帯に対応する読み取り機を開発し2009年4月に発売する。
 電子マネーなどで知られるソニー製のICカード「フェリカ」など短距離通信に使われる13.56メガヘルツ帯。食品の追跡管理などで使われる日立製作所の微細ICチップ「ミューチップ」などで使用の2.45ギガヘルツ帯。物流管理などに使われている5メートル以上の通信も可能なUHF帯。この三つの周波数すべてに1台で対応できる装置は初めてで、電波が互いに干渉しないようアンテナの設計を改良した。
*価格は1万円前後を想定。従来の2種類の周波数に対応する機器の半額以下にする。

◆サトー 速度25%アップのバーコードプリンタ

 自動認識システムのサトーは、値札、ラベルに印字するバーコードプリンタの新製品「サトックST300Rシリーズ」を発売した。
 バーコードのほかに、製品識別番号、サイズ、価格などをタグに印字できる。印字速度は毎秒25センチと従来機比25%も速く、厚紙タグに対応している。来年1月には通信距離の長いUHF帯のICタグに対応した製品も追加導入する。
*価格は78万7500円から。

◆シード コピー用紙をオフィスで再生する装置

 文具メーカーのシード(大阪市)は使用済みのコピー用紙を原料に再生紙を製造する装置を開発した。開発した「古紙再生装置」は使用済みの用紙と水があればOKで、薬剤などは使わない。シュレッダーの役割も果たせるので機密保持にも役立つ。
 原料は原則としてモノクロでコピーや印刷された普通紙コピー用紙。装置は1台がH120×W65×D150大きさの「溶解機」と「紙抄機」を連結して使う。溶解機に使用済みPPC用紙と水を投入、ミキサーにかけて紙を溶かし、どろどろの紙を二つ並べたセラミック製砥石でこすり、繊維をほぐし毛羽だてる。これは紙をすく際に絡みやすくするためのもの。紙すきに最適な濃度にした後、紙抄機に送り、紙をすいた後ヒーターで乾燥、A4サイズに切断する。紙と水を投入後は全自動で稼動する。
 作成される再生紙は1時間で150枚。投入した用紙の95%の再生紙が作れる。A4サイズのPPC用紙500枚に対し、必要な水は50〜60リットル。使用済み用紙のコピーのトナーなどは再生紙の表面に直径数マイクロから数10マイクロの点として残るが、そのままコピー機、プリンターに使える。カラー用紙も20〜30%位なら、社内使用に可能な水準の再生紙となる。
 原料をPPC用紙に絞り込むことで一定の品質が維持でき、再生紙は10回程度まで再利用が可能という。2009年5月ごろに発売予定、価格は800万円。

◆内田マシナリー ストレートピンダイスを輸入

 内田マシナリーはフォーム業者のニーズに合わせマージナルパンチ用のストレートピン・ダイスをドイツから輸入、販売を開始した。
 フォーム印刷で、素材の変化や紙粉の除去などの種々の問題から変化が起っている。現在の印刷機のほとんどはスターホールを使用しているが、紙以外にもフィルム系や不織布などの素材使用も増加しており、輸入機を中心にしてストレートピンを使用する機械が増加している。内田マシナリーはこうしたニーズに対応して、ヨーロッパからストレートピン・ダイスを直輸入販売を開始した。ピン、ダイス共50個単位で即納出来る。
*問い合せ 047-459-4570
   
 

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